子ども1人に2つ以上の学資保険に複数加入する必要はある?

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学資保険はほとんどの生命保険会社が提供している保険商品なので、複数の学資保険へ加入することは可能です。

ただし実際には2~3社の学資保険に複数加入する家庭は少なく、基本的に1社の学資保険を選ぶ場合が圧倒的に多いです。

学資保険に複数加入するメリットやデメリット、注意するポイントについてまとめてみました。

学資保険に複数加入するメリット・デメリット

契約者を「父/母」にして万が一に備える

学資保険の契約者はどちらかの親(父または母)の名義で契約するのが一般的です。

複数加入の場合は、例えば「A社は父親。B社は母親」というように、保険会社の学資保険ごとにそれぞれの名義で加入することで、将来的に起こり得る離婚や万が一の事態に備えられます。

契約者の名義を分けて、複数加入する場合は「共働きで、双方に経済的な余力がある」という場合に有効です。
「片方が専業主夫/主婦」という場合は、得られる旨味が少ないので、一般的な「学資保険と預貯金」の方法がおすすめです。

【離婚時に備える】
離婚時に子どもが親権を持っていない方が、学資保険の契約者や受取人になっている場合、保険料の支払いが滞ったり、解約返戻金や満期保険金を子どもに渡さず持ち逃げされたりする可能性があります。

学資保険にそれぞれの名義で加入、別々に保険料を支払っていれば、例えば自分が子どもの親権を持った場合でも「支払い損」や「相手に持ち逃げされる」などの可能性が低く、学資保険の件で揉めずに済みます。

【万が一の事態に備える】
学資保険には、契約者が万が一の事態(死亡や高度障害状態)になった場合、以降の保険料の支払いが免除になり、お祝い金や満期保険金が全額受け取れる「保険料払込免除特約」が付いています。

家計を支えていた人(=契約者)が死亡や高度障害状態になり、経済的に不安定になっても、子どもの教育費は学資保険で少なくとも確保できます。
「共働きでどちらも同じ金額の教育費を、自分の給料から出している」という場合、保険料払込免除特約を死亡保障の一部として活用できます。

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保険会社の破綻リスクを軽減する

保険会社と言えども1企業に過ぎないので、不良債権や経営の悪化で経営破綻をする可能性も考えられます。

実際に過去20年間で経営破綻した保険会社は8社あります。

【過去に経営破綻した保険会社】
1997年:日産生命
1999年:東邦生命
2000年:第百生命
2000年:大正生命、千代田生命、共栄生命
2001年:東京生命
2008年:大和生命

保険会社が倒産しても、別の保険会社が引き継いだり、生命保険契約者保護機構が資金援助を行なったりするので、保険契約が無効になったり、保険金が一切受け取れなかったりする心配はありません。

ただし、別会社が保険契約を引き継いだ場合、貯蓄率が高く保険期間が長期になる保険商品と契約をしていると、予定利率の見直しがあり、契約時に提示された保険金や解約返戻金の金額が下がる可能性があります。

「自分が契約している保険会社が倒産する」というのは、契約を開始してから数年後や十数年後の話になるので、将来的な破綻リスクを考えると、別の保険会社の学資保険に加入しておくのも一つの手になる訳です。

約2倍の保険料が満期まで支払えるか?

2つ以上の複数加入をすれば、支払う保険料は当然約2倍以上
保険契約時に一括で保険料を支払う「一時払い」「全期前納払い」をしない限り、月払いや年払いで保険料を支払うことになります。

学資保険の満期は早くて10年(子どもが10歳)、一般的には18年(子どもが18歳)なので「満期まで月々(5,000円~15,000円)✕2の保険料を継続的に支払えるか?」を考える必要があります。

学資保険は満期近くになってから、満期保険金が支払い済みの保険料よりも金額が上回るので、途中で「保険料が支払えない」と中途解約をすると、支払い済みの保険料総額よりも少額の解約返戻金しか受け取れません。

将来的に保険料が重荷になる可能性を考えると、学資保険に複数加入するよりも「学資保険と積立貯金」「学資保険と、親名義で低解約返戻金型の終身保険」を選んだ方がリスクの分散になります。

中途解約の代わりに、以降の保険料を支払わず、満期保険金を下げた「払済保険」を利用する方法もあります。
保険金の金額は、当初契約していた時に想定していた金額よりも下がりますが、中途解約よりも多くの保険金額を受け取れます。

ただし払済保険よりも積立貯蓄にした方が「積み立てた分のお金はそのまま残り、多少の利子も付く」という安心感があるので、お金が目減りする可能性がある学資保険の複数加入よりも得られるメリットは大きいと思います。

他の保険と保障が重ならないようにする

学資保険には以下のような特約・特則が付けられます。

・出生前加入特則
・保険料払込免除
・育英年金(養育年金)
・医療保障

【出生前加入特則】
出産予定日の140日前(約6ヶ月前)から学資保険に加入できる。

【保険料払込免除】
契約者が死亡または高度障害状態になった場合、以降の保険料の支払いが免除になる。
保障は継続する為、お祝い菌や満期学資保険を契約当初のまま満額受け取れる。

【育英年金(養育年金)】
契約者が死亡や高度障害状態になった時、以降の保険料の支払いが免除になり、お祝い金や満期学資金が受け取れる。
その他に毎年一定の育英年金(養育年金)が貰える。

【医療特約】
子どもが病気や事故で入院や手術をした時に、入院給付金や手術給付金が受け取れる。
不慮の事故で子どもが死亡または高度障害状態になった時、保険金が支払われる。

学資保険に複数加入する場合、別の学資保険や他の保険と保障が重ならないようにすることが大切です。

特に医療特約に関しては、各自治体から子どもの医療費が助成金で受け取れたり、特約を付けると貯蓄性が下がったりします。

学資保険を複数利用する目的が「子どもの教育費を積み立てる為」ならば、特に特約や保障の重なりには注意すべきです。

いかがでしたか?

学資保険の複数加入に関しては、実際に利用している家庭もありますが、あまり一般的な方法ではありません。

向き/不向きな家庭の特徴をまとめてみました。

【向いている家庭】
・両親が共働きで、双方に金銭的な余裕がある。
・保険料を契約時に一括で支払える。
・契約者が父と母によって有利になる学資保険が異なる。
・生命保険会社の破綻リスクを下げたい。
・将来的な離婚や、互いの万が一の事態に備えておきたい。

【向いていない家庭】
・一方が専業主婦または専業主夫で、家計を支える人が一人しかいない。
・中途解約せず、満期まで保険料を支払い続ける自信がない。
・積立途中でもお金を引き出せた方が良い。

学資保険は「1人あたりに1つ」が無難。
郵便局や銀行の積立貯蓄やジュニアNISA、投資信託など、教育費を積み立てる方法は複数あるので、特に学資保険へ固執する必要性は低いです。

「いくつか良さげな保険商品があるけど、最終的にどれを選んで良いか分からない」という場合は、無料で複数の保険相談に応じてくれる保険ショップを利用して、専門家の意見を聞き、自分の家庭や家計に見合った保険を選ぶことをおすすめします。

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