滞納者必見!生命保険が差し押さえや解約の対象にならない2通りの理由

生命保険と差し押さえ

国民健康保険料や住民税などを滞納すると、財産が差し押さえられる(強制執行を受ける)ことがあります。
各自治体などの債権者は、差し押さえた財産を滞納した保険料や税金に当てます。
差し押さえの対象になる財産は、以下の5つが典型的な例として挙げられます。

  • 不動産
  • 給与などの賃金
  • 預貯金
  • 生命保険
  • 売掛債権

差し押さえの手順は以下の通りです。
督促状の発送→財産調査→財産の差し押さえ→配当
差し押さえ対象になる生命保険は「解約返戻金」「配当金」「満期金」の3つがあります。

解約返戻金……保険を中途解約した時に受け取れるお金
配当金……剰余金の還元として契約者に分配されるお金
満期金……満期(保険契約が終了した日)を迎えた時、受け取れるお金

債権者が生命保険の契約の払戻金請求権を差し押さえることで、滞納者(=契約者)のもつ生命保険の解約権を行使できます。
要は債権者が滞納者の生命保険を解約できて、払戻金を滞納した保険料の支払いに当てられる権利を持つという訳です。

「なぜ生命保険をかけていることを、相手が知っているのか?」というと、生命保険会社に対して財産調査を行なうから。
ある自治体の財産調査では、各生命保険会社に滞納者リストを送り、どの支店で契約しているのかデータを提出してもらいます。

そして職員が支店へ出向き、直近3ヶ月の講座の取引履歴をもらうことで「どのような生命保険と契約しているのか」が分かるようになっています。

差し押さえや解約の対象にならない生命保険

2011年の朝日新聞社の調査によれば、差し押さえ対象となった財産の内訳は預貯金(50%)、保険(22%)、不動産(15%)。預貯金に次いで、保険も差し押さえの良いターゲットになっています。
では差し押さえや解約の対象にならない生命保険とは、どのような場合があるのでしょうか。分かりやすくまとめてみました。

  • 解約で得られる利益が少ない
  • 解約返戻金相当額を支払う

解約で得られる利益が少ない

生命保険の解約に関しては「差押債権者の利益」と「保険契約者や保険金受取人の不利益」を良く考える必要があります。例えば以下のような場合は、

1.近々保険の対象になる事故が起こり、多額の保険金請求権が発生することが予測される
2.被保険者が入院給付金の給付を受けており、その給付金が療養生活費に充てられている
3.高齢または既病歴があるなどの理由で、他の生命保険契約へ新規加入が難しい
4.差押えに関する滞納税額と比較して、解約返戻金の額が非常に少額

他にも学資保険は「子どもの教育資金にあたる」として、自治体によっては差し押さえの優先度を下げたり、対象外したりする所もあります。

解約返戻金相当額を支払う

保険法の施行により、契約の保険金受取人が一定の手続きをすることで、生命保険を解約せずに保障を継続できる仕組みができました。

保険会社が解約返戻金を債権者に支払うのではなく、解約返戻金相当の金額を滞納者(保険契約者)が債権者に支払うことで、生命保険の解約をせずに済みます。

【保障継続の手続き方法】
1.債権者は保険会社宛に保険契約を解約する旨を連絡します。
2.保険会社は債権者から連絡を受けた後、保障の継続を希望する場合は、保険金受取人に手続きのお知らせを送ります。
3.契約者(滞納者)は保障継続を希望する場合、記載された「お問い合わせ先」に連絡します。
4.保険金受取人は債権者が解約通知を保険会社に提出してから1ヶ月以内に、3つの手続きを行ないます。
・契約者から手続きに関する同意を得る。
・債権者が保険契約を解約した際、保険会社が支払うお金(解約返戻金)と同じ金額を、保険金受取人が債権者へ支払う。
・債権者に支払いを行なったことを保険会社に連絡する。
5.生命保険の解約を回避。以降も保障が続きます。

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